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燃えよ剣37

发布日期:2022-10-20 12-13-26文章来源:易学国际教育文章原创作者:小易浏览次数:100
信息摘要:
お雪とそとは、六月の雨。歳三は、お雪の家の縁側へすわって、ぼんやり庭すみの紫陽花《あじさい》をみていた。「ことしは梅雨《つゆ》がながい」つぶやいた。伊東甲子太郎らも東山高台寺で、この雨をながめているだろう。「———」と、背後でお雪は顔をあげたらしい。が、なに...
お 雪 と
そとは、六月の雨。 歳三は、お雪の家の縁側へすわって、ぼんやり庭すみの紫陽花《あじさい》をみていた。 「ことしは梅雨《つゆ》がながい」 つぶやいた。伊東甲子太郎らも東山高台寺で、この雨をながめているだろう。 「———」 と、背後でお雪は顔をあげたらしい。 が、なにもいわずに、ひざもとの針へ視線をおとした。 縫っている。その膝の上のものが左三巴の歳三の紋服であることを、かれは知っていた。が、お雪も歳三も、これについてひとことも会話をかわしたことがない。 (妙なものだ) 歳三は、おもった。 こうして、雨が濡らしている一つ屋根の下に|静も《ヽヽ》って《ヽヽ》いると、ふと、ながい歳月をおくってきた夫婦のような気がするのである。 が、お雪とは、男女のつながりはない。歳三が求めようとしないのだ。 この男は、女を抱きおえたあとの寂寞《せきばく》の想いがひとよりもはげしくできている自分を知りぬいていた。それがいままでの歳三の恋を、—— いや、恋ともいえぬが。 不幸にしてきた。 (おれという男は、女を見ながらそれを抱かずに静かに端居《はしい》している、そんなふうにしか、まっとうな恋ができぬ男らしい) 庭はほんの三坪しかない。 市中の借家らしく、すぐ眼のそばが板塀でむこうは他人の家になっている。 「紫陽花《あじさい》は、狭い庭に似合いますな」 皮肉ではない。 「そうでしょうか」 お雪は、糸を噛んだ。 「わたくしは、江戸|定府《じようふ》の御徒士《おかち》の家にうまれておなじ家格の家に嫁いだものですから、庭といえばこういう狭い市中の庭しか存じませぬ。実家にも、婚家にも、紫陽花は植わっていました」 「ああ、そういえば、お雪さんは紫陽花ばかりを描いているようだ」 「飽きもせずに」 お雪は、肩で笑ったが、声をたてないから背をむけている歳三にはわからない。 「御亭主も、紫陽花がお好きでしたか」 歳三には、淡い嫉妬がある。 「いいえ」 お雪は顔をあげずにいった。 「好きでもきらいでも。……ひょっとすると自分の家の庭に紫陽花がうわっている、なんてことも気づかずに死んだのではありませんかしら」 「この花とは、他人だったわけですな」 「だけでなくわたくしの絵とも。——」 「他人だった」 「ええ」 お雪の声が小さい。 短い結婚生活だったようだが、お雪は亡夫と心の通う場所がなかったのではあるまいか。 歳三は、雨を見ながら、あれこれと想像している。 「どういう御亭主でした」 訊《き》かでものことを、と思いながら、歳三はつい訊いた。が、歳三がふと予想したとおりの態度を、お雪は、強い語調で示した。 「好いひとでしたわ」 たとえその生前、故人へ不満があったとしても、死んでから悪口をいうような女ではない。 「そうでしょう。私は妻というものは持ったことがないからわからないが、夫婦とはいいものらしい」 「………」 お雪は、ことさらに相手にならない。 「兄がいっていましたが」 と、歳三はまた故郷《くに》の話だった。 「おらァの嬶《かかア》とは、足の裏で話ができる。昼寝をしていても、嬶は足の裏をみただけで、ああ、水がほしいんだな、とか、いま何かで腹を立てている、とか」 「まあ」 お雪はやっと声をたてて笑った。 「それは為三郎お兄さま? それともおなくなりになった隼人《はやと》さま?」 「いや、大作という末兄ですよ」 「ああ下染屋《しもそめや》(都下府中市)のお医者さま」 お雪は、歳三の兄姉や家族を、みなおぼえてしまっていた。末兄大作は、歳三と六つちがいで、下染屋村の粕谷《かすや》仙良という医者の養子になり、良循《りようじゆん》と改名している。 医者には惜しいほどの剣客で、近藤の養父周斎に幼少のころから手ほどきをうけ、目録まですすんだ。 詩才もあった。山陽ばりの詩を作り、詩のほうの名は、玉洲、修斎と号した。だけでなく能書家でもあり、近在の素封家《そほうか》にたのまれては、ふすまなどに豪宕《ごうとう》な書をかいた。現在《いま》でもこの地方には、多少、良循の書がのこっている。 「これが医者には惜しいような豪傑なんだが、|かみ《ヽヽ》なり《ヽヽ》がきらいでね。鳴りだすとあわてて茶碗で大酒をのみ、そのままぐうぐう寝てしまうというひとですよ。下染屋村のひとは、雷より良循さんの鼾《いびき》のほうが大きい、と笑っていた」 「為三郎兄さまといい、そのかたといい、みな詩才がおありですね。むろん、土方様も」 「冗談じゃない」 歳三は、正直、赤い顔をした。自分の下手な俳句をもちだされるのは、この男はいつもにがてである。 「みな、できそこないですよ。詩藻とぼしく詩才まずしいくせに、血気だけがある。詩を言葉であらわさずに、自分の奇矯《ききよう》な行動であらわそうとする」 「それも詩人です。たった一つの命でたった一つの詩を書いていらっしゃるんですもの」 「京に集まっている浪士というのは、大かたそんなものだろうな」 「新選組も?」 「まあ、そうでしょう。私にはよくわからないが」 「参謀の伊東甲子太郎様らが、隊士をたくさん連れて、天朝様の御親兵におなりあそばしたそうでございますね」 「よくご存じだ」 「でも、市中で持ちきりのうわさですもの。——それに」 お雪は、針をとめて、 「土方様は、ご出世あそばした」 と小さくいった。 「幕臣のことかね」 背中でいった。やや不機嫌そうであった。 時勢のなりゆきで、左右|旗幟《きし》を鮮明にするために新選組一同、幕臣に取りたてられることを|うべ《ヽヽ》なった。 それが正式に沙汰されたのは、ほんの先日のことである。慶応三年六月十日。 局長の近藤勇は、大御番組頭取《おおごばんぐみとうどり》、副長の歳三は、大御番組頭である。 むろん、旗本としても相当な顕職《けんしよく》で、近藤は将軍の親衛隊の総長といった格、歳三は親衛隊長、といったふうに理解していい。 新選組の助勤(士官)は、いちように大御番組にとりたてられた。助勤|並《なみ》の監察は、それぞれ大御番並。平隊士は、御目見得以下の処遇だが、それでも、世が世ならば、諸藩の藩士を「陪臣《またもの》」として見くだしていた天下の直参である。 「べつにかわったこともないさ」 歳三は縁先からわずかに身をひきながらいった。 どうやら風のむきがかわったらしく、雨が、軒を冒《おか》してしきりとしぶきこんでくる。 「この雨じゃ、鴨川も大変だろう。さっき荒神口の板橋が流れた、ときいたが」 「御時勢も大変」 お雪は妙に、きょうはそんな話題をえらびたがるようである。やはり歳三の身が、さまざまと気がかりなのだろう。 伊東の分離で、 新選組は、幕府の親兵。 御陵衛士は、天朝の親兵。 と、旗幟が明らかになった。 というより伊東の御陵衛士は、薩摩藩の雇兵といってよかった。薩摩藩では、一朝、京で兵をあげる場合の遊撃隊として伊東一派を考えていたのであろう。 ちなみに、京に藩兵をおく諸藩のうち、新選組近藤派が陣借りをしている会津藩と、これに対立する薩摩藩が、ずばぬけて多数の兵力を擁していた。 薩摩藩としては、会津藩の遊撃隊が新選組であるように、自藩でも同様のものをもちたかったのであろう。 いわば、伊東一派は、薩摩藩新選組といってよかった。
 高台寺月真院に本陣をかまえた伊東一派の給与は、薩摩藩邸の賄方、食料方、小荷駄方《こにだがた》(兵站部《へいたんぶ》)から出ていた。伊東一派をひき入れたのは、かねて伊東と親交のあった薩摩藩士の大久保一蔵(利通《としみち》)、中村半次郎(桐野利秋)であった。かれらは伊東一派をひどく優遇し、たとえば食事も、一日一人八百文というぜいたくなものであった。
 が、伊東甲子太郎ほどの男である。かならずしも心中、薩摩藩の走狗、というところにはあまんじていなかったであろう。 「天皇の旗本」 というつもりであった。これはかつて清河八郎が構想した奇想天外な案だが、実現せずに清河は死んだ。 天皇には、兵は一兵もない。家康が持たさなかった。徳川体制では、兵は将軍と大名がもっている。 伊東甲子太郎一派は、天皇の「私兵」のつもりであったし、げんに十六弁菊の御紋の使用をゆるされ、本陣である月真院の門にその禁紋を染めた幔幕《まんまく》をめぐらした。いいかえれば、伊東は天皇の新選組である、ということであったろう。 「時勢がかわってゆく」 と、歳三はいった。 「妙なのも出てくるさ」 「いつか、花昌町(新選組)と高台寺(御陵衛士)とのあいだで大戦さがはじまる、と市中ではうわさをしていますが、本当でございますか」 「うそですよ」 歳三は、部屋のなかに入った。 「お雪さん、そんなことより、私は、ちかぢか、公用で江戸へ帰る。上洛以来、はじめての江戸です」 「まあ」 うれしいでしょう、というふうに、お雪はうなずいた。 「どこかに言伝《ことづけ》はありませんか。お雪さんのためなら、飛脚の役はつとめます」 「たたみいわし」 と不意にいって、お雪は赤くなった。 白魚の干物で、京にはないたべものである。 「たたみいわし?」 歳三は、声を出して笑った。お雪らしい。お雪のうまれた下級武士の家の、台所、茶の間のにおいまで、暮らしの温かみをもって匂ってくるようであった。 「お雪さんは、あんなものがすきですか」 「だいすき」 顔を縫物に伏せて、くっくっ笑っている。 「いいひとだなあ」 「どうしてたたみいわしが好きだと、いいひとなのです」 「いや——」 歳三は、|せき《ヽヽ》をした。くだらぬことでもひらきなおって問いつめる癖など、やはり江戸の女であった。近藤の好きな上方の女とは、まるでちがっている。 「可愛いことをいう、と思っただけです」 「それが可愛いこと?」 お雪は、眼をあげない。針をもつ手だけが、ちまちまと動いている。 「……いちいち、どうも」 「さからうでしょう?」 肩で笑っている。 「そんなことばかりいうと、つい、抱いてさしあげたくなる」 「——え?」 というように、お雪の呼吸《いき》がとまった。が、眼を俯《ふ》せ、手だけは動いている。 動いたまま、いった。 「抱いてくださってもかまいませんことよ」 「………」 歳三の呼吸《いき》が、とまる番であった。あとは自分がなにをしたかが、わからない。 こんなことは、かつて、どの女とのあいだにもなかった。いつも歳三のやることを、歳三の別の眼が監視し、批判し、ときには、冷やかな指図をした。 「お雪さん。——」 そのことがおわったあと、歳三は、別人かとおもうほどの優しい眼をした。 お雪も、 (このひとは。——) と、内心、あざやかな驚きがあった。こんなやさしい眼をもったひとだったのか。 「ゆるしてください。私はあなたにだけはこんなことをするつもりではなかったが、あなたもわるかった。私から心を奪った」 「そのお心……」 お雪はふざけて、さがす真似をした。 「どこにございます?」 「知らん」 歳三は、立ちあがった。 「どこか、庭の紫陽花の根もとにでもころがっているでしょう」 雨中、歳三は出た。 風は衰えているが、雨脚はつよい。傘にしぶいていた。 傘の中に、歳三は籠《こも》るような気持で、ひとり居る。お雪の残り香とともに、歩いた。
歳三の公用、とは、江戸で隊士を募集することであった。 「歳《とし》、こんどはお前が行ってくれ」 と、近藤がたのんだ。 隊士は、減りつつある。理由は闘死、そのほか隊中での切腹、逃亡、病死など。 それにこんどの伊東派の分裂である。伊東派の退去は、表だっては幹部十五名だが、なお隊内に残っている者のなかには、伊東甲子太郎がことさらに隊内|攪乱《こうらん》のための間諜として残した者が歳三の見るところ十人ほどおり、ほかにも、挙動不審な者が数人いた。 人数は、いよいよ減るだろう。 しかも、新選組が幕府の官制による正規軍となり、身分も直参となった以上、人数はいよいよ必要なのである。 いま、百数十名。 あと一騎当千の者五十人はほしかった。 「高台寺の伊東のほうでも、ちかぢか、関東で募兵をしようとしているようだ」 と、近藤はいった。 「私もきいている。|さ《ヽ》の字の話だろう」 「ふむ、|さ《ヽ》の字」 さの字とは、斎藤一。 江戸以来の同志で、三番隊組長、隊の剣術師範役だった男である。 伊東派に奔《はし》った。 というのは表むきで、伊東派の動静をさぐる諜者になっている。 「いずれ、このまま捨ておけば、市中で大戦さになるな」 と近藤がいった。 「市中の戦さはまずかろう」 と、歳三。 「まずい。われわれが京都守護職のもとで、治安維持の任にある以上」 「ついには、会津藩と薩摩藩の戦さをひきおこすことになるかもしれない」 「歳、策はあるか」 「あるさ」 歳三は、集団と集団との衝突を避けるためには、先方の大将伊東甲子太郎ひとりをおびき出して討つ以外にない、といった。 「伊東がやすやすその手に乗るかな」 「乗るさ」 歳三は、笑った。 「おれでさえ、七里研之助の手に乗って、一人でのこのこと二条河原へ行った。行けばあのとおりの人数が出てきた」 「あれは、|抜《ヽ》かったな。歳らしくもない」 「いや、あんたでも、ああ出られればかかるだろう。そういうものだ」 「どういうものだ」 「いや、諸事自信自負心のつよいやつというのは抜かるものさ。自分は利口なようにおもっていても、子供だましのような手にかかってだまされる」 「とにかく」 近藤はいった。 「江戸募兵が先決だ。江戸や南多摩に帰ればみなによろしくいってくれ。歳、なんといっても、大公儀の大御番組頭という大身の旗本で帰国するのだ。いい気持だぞ」 「冗談じゃねえ」 「いや、剣一本で、ここまで立身できたのは戦国以来、おれとお前ぐらいのものだろう」 その年、慶応三年。 七月の末、歳三は旅装をととのえて、江戸へ発った。
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